Amazon EC2 の使用を開始する - Amazon Elastic Compute Cloud

Amazon EC2 の使用を開始する

このチュートリアルを使用して、Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) の使用を開始できます。EC2 インスタンスを起動および接続する方法について説明します。インスタンスは、AWS クラウド内の仮想サーバーです。Amazon EC2 を使用して、インスタンスで実行されるオペレーティングシステムとアプリケーションをセットアップし、設定することができます。

概要

次の図は、このチュートリアルで使用する主要コンポーネントを示しています。

  • イメージ – オペレーティングシステムなど、インスタンスで実行されるソフトウェアを含むテンプレート。

  • キーペア – インスタンスへの接続時にユーザーの ID を証明するのに使用する一連のセキュリティ認証情報。パブリックキーはインスタンス上、プライベートキーはコンピュータ上にあります。

  • ネットワーク – 仮想プライベートクラウド (VPC) は、AWS アカウント 専用の仮想ネットワークです。すぐに開始できるように、アカウントには AWS リージョンごとにデフォルトの VPC が付属しており、各デフォルト VPC にはアベイラビリティーゾーンごとにデフォルトのサブネットがあります。

  • セキュリティグループ – 仮想ファイアウォールとして機能し、インバウンドトラフィックとアウトバウンドトラフィックを制御します。

  • EBS ボリューム – イメージにはルートボリュームが必要です。任意でデータボリュームを追加できます。

セキュリティグループ、キーペア、EBS ルートボリュームを持つインスタンス。
このチュートリアルのコスト

AWS にサインアップすると、AWS 無料利用枠 を使用して、Amazon EC2 の使用を開始できます。AWS アカウント を作成してから 12 か月が経過しておらず、Amazon EC2 の無料利用枠特典をまだ使い切っていない場合、無料利用枠特典に収まるオプションを選択できるようにサポートされるため、このチュートリアルを完了するのに一切料金がかかりません。それ以外の場合、インスタンスを起動したときから、インスタンスを削除するまで(このチュートリアルの最終タスク)、アイドル状態のままでも標準の Amazon EC2 使用料が発生します。

無料利用枠の対象となるかどうかを判断する手順については、「Amazon EC2 の無料利用枠の使用状況を追跡する」を参照してください。

ステップ 1: インスタンスを起動する

以下の手順で説明しているように、AWS Management Console を使用して EC2 インスタンスを起動できます。このチュートリアルは、無料利用枠特典の範囲内で最初のインスタンスをすばやく起動できるようにすることを目的としています。そのため、使用できるすべてのオプションを扱っているわけではありません。

インスタンスを起動するには
  1. Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。

  2. 画面の上部のナビゲーションバーに、現在の AWS リージョン が表示されます (オハイオ州など)。選択したリージョンを使用するか、任意で自分により近いリージョンを選択できます。

  3. EC2 コンソールダッシュボードの [インスタンスを起動] ペインで、[インスタンスを起動] を選択します。

  4. [Names and tags] (名前とタグ) の [Name] (名前) には、インスタンス用にわかりやすい名前を入力します。

  5. [Application and OS Images (Amazon Machine Image]) (アプリケーションと OS イメージ (Amazon マシンイメージ) で、次の作業を行います。

    1. [クイックスタート] を選択し、インスタンスのオペレーティングシステム (OS) を選択します。最初の Linux インスタンスでは、Amazon Linux を選択することをお勧めします。

    2. Amazon マシンイメージ (AMI) から、[無料利用枠の対象] となっている AMI を選択します。

  6. [インスタンスタイプ] の下で、[インスタンスタイプ] において無料利用枠の対象となる t2.micro を選択します。t2.micro が利用できないリージョンでは、t3.micro が無料利用枠の対象となります。

  7. [キーペア (ログイン)] の下で、[キーペア名] において既存のキーペアを選択するか、[新しいキーペアの作成] を選択して最初のキーペアを作成します。

    警告

    [キーペアなしで続行 (推奨されません)] を選択した場合、このチュートリアルで説明されている方法を使用してインスタンスに接続することはできません。

  8. [ネットワーク設定] では、デフォルトの VPC が選択され、当社で選択したアベイラビリティーゾーンでデフォルトのサブネットを使用するオプションが選択され、任意の場所からのインスタンスへの接続を許可するルールを備えたセキュリティグループが設定されていることに注意してください。最初のインスタンスでは、デフォルト設定を使用することをお勧めします。それ以外の場合は、次のようにネットワーク設定を更新できます。

    • (任意) 特定のデフォルトサブネットを使用するには、[編集] を選択し、サブネットを選択します。

    • (任意) 別の VPC を使用するには、[編集] を選択し、既存の VPC を選択します。VPC がパブリックインターネットアクセス用に設定されていない場合、インスタンスに接続できるようになりません。

    • (任意) 特定のネットワークへのインバウンド接続トラフィックを制限するには、[任意の場所] ではなく [カスタム] を選択し、ネットワークの CIDR ブロックを入力します。

    • (任意) 別のセキュリティグループを選択するには、[既存のセキュリティグループを選択する] を選択し、既存のセキュリティグループを選択します。セキュリティグループにネットワークからの接続トラフィックを許可するルールがない場合、インスタンスに接続できるようになりません。Linux インスタンスでは、SSH トラフィックを許可する必要があります。Windows インスタンスでは、RDP トラフィックを許可する必要があります。

  9. [ストレージを設定] では、ルートボリュームは設定されていますが、データボリュームは設定されていないことに注意してください。テスト目的にはこれで十分です。

  10. Summary (概要) パネルでインスタンス設定の要約を確認します。準備が完了したら、[Launch instance] (インスタンスを起動) を選択します。

  11. 起動が成功した場合は、[成功] 通知からインスタンスの ID を選択して [インスタンス] ページを開き、起動のステータスをモニタリングします。

  12. インスタンスのチェックボックスをオンにします。インスタンスの初期状態は pending です。インスタンスが起動されると、状態は running に変わります。[ステータスとアラーム] タブを選択します。インスタンスがステータスチェックに合格すると、接続リクエストを受信できる状態になります。

ステップ 2: インスタンスに接続する

使用する手順は、インスタンスのオペレーティングシステムによって異なります。インスタンスに接続できない場合は、「Linux インスタンスへの接続に関するトラブルシューティング」を参照してください。

任意の SSH クライアントを使用して Linux インスタンスに接続できます。コンピュータで Windows を実行している場合は、ターミナルを開き、ssh コマンドを実行して SSH クライアントがインストールされていることを確認します。コマンドが見つからない場合は、Windows 用 OpenSSH をインストールします。

SSH を使用してインスタンスに接続するには
  1. Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。

  2. ナビゲーションペインで、[インスタンス] を選択します。

  3. 対象のインスタンスを選択し、[Connect] (接続) をクリックします。

  4. [インスタンスに接続] ページで、[SSH クライアント] タブを選択します。

  5. (任意) インスタンスの起動時にキーペアを作成し、Linux または macOS を実行しているコンピュータにプライベートキー (.pem ファイル) をダウンロードした場合は、サンプルの chmod コマンドを実行してプライベートキーのアクセス許可を設定します。

  6. サンプルの SSH コマンドをコピーします。以下の例では、key-pair-name.pem がプライベートキーファイルの名前、ec2-user がイメージに関連付けられたユーザー名、@ 記号以降の文字列がインスタンスのパブリック DNS 名になります。

    ssh -i key-pair-name.pem ec2-user@ec2-198-51-100-1.us-east-2.compute.amazonaws.com
  7. コンピュータのターミナルウィンドウで、前の手順で保存した ssh コマンドを実行します。プライベートキーファイルが現在のディレクトリにない場合は、このコマンドでキーファイルへの完全修飾パスを指定する必要があります。

    以下に、応答の例を示します。

    The authenticity of host 'ec2-198-51-100-1.us-east-2.compute.amazonaws.com (198-51-100-1)' can't be established.
    ECDSA key fingerprint is l4UB/neBad9tvkgJf1QZWxheQmR59WgrgzEimCG6kZY.
    Are you sure you want to continue connecting (yes/no)?
  8. (任意) セキュリティアラートのフィンガープリントが、インスタンスを初めて起動するときにコンソール出力に含まれるインスタンスフィンガープリントと一致することを確認します。コンソール出力を取得するには、[アクション][モニタリングとトラブルシューティング][システムログの取得] を選択します。これらのフィンガープリントが一致しない場合、何者かが中間者 (MITM) 攻撃を試みている可能性があります。一致した場合は、次のステップに進んでください。

  9. yes と入力します。

    以下に、応答の例を示します。

    Warning: Permanently added 'ec2-198-51-100-1.us-east-2.compute.amazonaws.com' (ECDSA) to the list of known hosts.

Windows インスタンスに接続するには、初期管理者パスワードを取得し、リモートデスクトップを使用してインスタンスに接続するときにこのパスワードを使用する必要があります。インスタンスの起動後、パスワードが利用可能になるまでに数分かかります。

管理者アカウントのデフォルトのユーザー名は、AMI に含まれるオペレーティングシステム (OS) の言語によって異なります。正しいユーザー名を確認するには、AMI の OS の言語を特定し、対応するユーザー名を選択します。例えば、英語 OS の場合、ユーザー名は Administrator で、フランス語 OS の場合は Administrateur、ポルトガル語 OS の場合は Administrador です。OS の言語バージョンに同じ言語のユーザー名がない場合は、ユーザー名 Administrator (Other) を選択します。詳細については、Microsoft TechNet Wiki の「Localized Names for Administrator Account in Windows」を参照してください。

インスタンスをドメインに参加させている場合は、AWS Directory Service で定義したドメインの認証情報を使用して、インスタンスに接続できます。リモートデスクトップのログイン画面で、ローカルコンピュータ名と生成されたパスワードを使用する代わりに、管理者の完全修飾ユーザー名 (例:corp.example.com\Admin) と、そのアカウントのパスワードを入力します。

インスタンスの接続でエラーが発生した場合は、「リモートデスクトップからリモートコンピュータに接続できません」を参照してください。

RDP クライアントを使用して Windows インスタンスに接続
  1. Amazon EC2 コンソール (https://console.aws.amazon.com/ec2/) を開きます。

  2. ナビゲーションペインで、[インスタンス] を選択します。

  3. 対象のインスタンスを選択し、[Connect] (接続) をクリックします。

  4. [インスタンスに接続] ページで、[RDP クライアント] タブを選択します。

  5. [ユーザー名] で、管理者アカウントのデフォルトのユーザー名を選択します。選択するユーザー名は、インスタンスの起動に使用した AMI に含まれるオペレーティングシステム (OS) の言語と一致する必要があります。使用する OS と同じ言語のユーザー名がない場合は、[Administrator (Other)] を選択します。

  6. [パスワードを取得] を選択します。

  7. [Windows パスワードを取得] ページで、次の操作を行います。

    1. [プライベートキーファイルのアップロード] を選択し、インスタンスの起動時に指定したプライベートキー (.pem) ファイルに移動します。ファイルを選択した上で、[Open] (開く) を選択して、ファイルの内容をすべてウィンドウにコピーします。

    2. [パスワードを復号化] を選択します。[Windows パスワードを取得] ページが閉じて、インスタンスのデフォルトの管理者パスワードが、[パスワード] の下に表示されます。前に表示されていた [パスワードを取得] のリンクは削除されます。

    3. パスワードをコピーして、安全な場所に保存します。このパスワードはインスタンスに接続するのに必要です。

  8. [リモートデスクトップファイルのダウンロード] を選択します。ファイルのダウンロードが完了したら、[キャンセル] を選択し、インスタンスページに戻ります。ダウンロード先のディレクトリに移動し、RDP ファイルを開きます。

  9. リモート接続の発行元が不明であるという警告が表示されることがあります。[接続] を選択してインスタンスへの接続を続けます。

  10. デフォルトでは、管理者アカウントが選択されています。以前にコピーしたパスワードを貼り付け、[OK] を選択します。

  11. 自己署名証明書の性質上、セキュリティ証明書を認証できないという警告が表示されることがあります。次のいずれかを行います。

    • 証明書を信頼する場合は、[はい] を選択してインスタンスに接続します。

    • [Windows] 続行する前に、証明書のサムプリントとシステムログの値を比較して、リモートコンピュータの ID を確認します。[証明書を表示] を選択し、[詳細] タブから [サムプリント] を選択します。この値を [アクション][モニタリングとトラブルシューティング][システムログの取得]RDPCERTIFICATE-THUMBPRINT の値と比較します。

    • [Mac OS X] 続行する前に、証明書のフィンガープリントとシステムログの値を比較して、リモートコンピュータの ID を確認します。[証明書を表示] を選択し、[詳細] を展開し、[SHA1 フィンガープリント] を選択します。この値を [アクション][モニタリングとトラブルシューティング][システムログの取得]RDPCERTIFICATE-THUMBPRINT の値と比較します。

ステップ 3: インスタンスをクリーンアップする

このチュートリアル用に作成したインスタンスを使用した操作が終了したら、インスタンスを終了してクリーンアップする必要があります。クリーンアップする前にこのインスタンスでやることがある場合は、「次のステップ」を参照してください。

重要

インスタンスを終了するということは、実質的には、そのインスタンスを削除するということです。いったん終了したインスタンスに再接続することはできません。

AWS 無料利用枠 外でインスタンスを起動した場合は、インスタンスのステータスが shutting down または terminated に変わるとインスタンスの課金が停止します。後のためにインスタンスを維持したいが料金を発生させたくない場合は、インスタンスを停止して後で再び開始できます。詳細については、Amazon EC2 インスタンスの停止と起動 を参照してください。

インスタンスを終了するには
  1. ナビゲーションペインで、[インスタンス] を選択します。インスタンスの一覧で、インスタンスを選択します。

  2. [Instance state (インスタンスの状態)]、[Terminate instance (インスタンスの終了)] の順に選択します。

  3. 確認を求めるメッセージが表示されたら、[Terminate (終了)] を選択します。

    Amazon EC2 によって、インスタンスがシャットダウンおよび終了します。インスタンスの終了後、インスタンスはしばらくの間コンソールに表示されたままですが、エントリは自動的に削除されます。終了したインスタンスを自分でコンソールディスプレイから削除することはできません。

次のステップ

インスタンスを起動した後、次の手順を見てみるといいかもしれません。