収集される標準アプリケーションメトリクス
Application Signals では、検出したサービスから標準アプリケーションメトリクスを収集します。こうしたメトリクスからは、サービスのパフォーマンスに最も影響を与える要因、例えば、レイテンシー、障害、エラーに関する情報を得られます。これにより、問題の特定、パフォーマンス傾向のモニタリング、リソースの最適化を行い、全体的なユーザーエクスペリエンスを向上させることができます。
次の表に、Application Signals によって収集されるメトリクスを示します。こうしたメトリクスは ApplicationSignals
名前空間の CloudWatch に送信されます。
メトリクス | 説明 |
---|---|
|
リクエストの発生からデータ転送が開始されるまでの時間的な差。 単位: ミリ秒 |
|
サーバー側の障害 (HTTP 5XX) と、OpenTelemetry のスパンステータスエラーを合わせた件数。 単位: なし |
|
クライアントによるエラー (HTTP 4XX) の件数。これらは、サービス側での問題ではなく、リクエスト上のエラーとされるため、Application Signals ダッシュボードに表示される 単位: なし |
Application Signals のダッシュボードに表示される Availability
メトリクスは、(1 - Faults
/Total)*100 という計算式によって求めます。レスポンスの合計にはすべてのレスポンスが含まれ、SampleCount(Latency)
から導出されます。Successful の応答数とは、5XX
エラーのない応答の総件数を意味し、4XX
応答は、Availability
の計算時に Successful の応答として処理されます。
収集されるディメンションと、ディメンションの組み合わせ
各標準アプリケーションメトリクスには、次のディメンションが定義されています。ディメンションの詳細については、「ディメンション」を参照してください。
収集されるディメンションは、サービスメトリクスと依存関係メトリクスごとに異なります。例えば、Application Signals によって検出されたサービス内で、マイクロサービス A がマイクロサービス B を呼び出し、マイクロサービス B がそのリクエストを処理するとします。この場合、マイクロサービス A が依存関係メトリクスを出力し、マイクロサービス B がサービスメトリクスを出力します。クライアントがマイクロサービス A を呼び出す場合は、マイクロサービス A がそのリクエストを処理し、サービスメトリクスを生成します。
サービスメトリクスのディメンション
次のディメンションがサービスメトリクスとして収集されます。
ディメンション | 説明 |
---|---|
|
サービスの名前。 最大値は 255 文字です。 |
|
API オペレーションなどの操作名。 最大値は 1,024 文字です。現時点で、オペレーションに対してサービスレベル目標を設定できるのは、オペレーション名が 194 文字以下の場合だけです。 |
|
サービスが稼働している環境の名前。サービスが Amazon EKS で稼働していない場合は、 最大値は 259 文字です。 |
CloudWatch コンソールにこれらのメトリクスを表示する場合、次のようなディメンションを組み合わせて表示することもできます。
-
[Environment, Service, Operation, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, [Latency, Error, Fault]]
依存関係メトリクスのディメンション
次のディメンションが依存関係メトリクスとして収集されます。
ディメンション | 説明 |
---|---|
|
サービスの名前。 最大値は 255 文字です。 |
|
API オペレーションまたはその他のオペレーションの名前。 最大値は 1,024 文字です。 |
|
呼び出されるリモートサービスの名前。 最大値は 255 文字です。 |
|
呼び出される API オペレーションの名前。 最大値は 1,024 文字です。 |
|
サービスが稼働している環境の名前。サービスが Amazon EKS で稼働していない場合は、 最大値は 259 文字です。 |
|
依存関係サービスが稼働している環境の名前。サービスが依存関係を呼び出し、そのどちらも同じクラスターで実行されている場合、 最大値は 259 文字です。 |
|
リモート呼び出しによって呼び出されるリソースの名前。サービスがリモート AWS サービスを呼び出した場合、 最大値は 1,024 文字です。 |
|
リモート呼び出しによって呼び出されるリソースのタイプ。 最大値は 1,024 文字です。 |
CloudWatch コンソールにこれらのメトリクスを表示する場合、次のようなディメンションを組み合わせて表示することもできます。
Amazon EKS クラスターで実行可能
-
[Environment, Service, Operation, RemoteService, RemoteOperation, RemoteEnvironment, RemoteResoureIdentifier, RemoteResourceType, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, Operation, RemoteService, RemoteOperation, RemoteEnvironment, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, Operation, RemoteService, RemoteOperation, RemoteResourceIdentifier, RemoteResourceType, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, Operation, RemoteService, RemoteOperation, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, RemoteService, RemoteEnvironment, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, RemoteService, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, RemoteService, RemoteOperation, RemoteEnvironment, RemoteResourceIdentifier, RemoteResourceType, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, RemoteService, RemoteOperation, RemoteEnvironment, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, RemoteService, RemoteOperation, RemoteResourceIdentifier, RemoteResourceType, [Latency, Error, Fault]]
-
[Environment, Service, RemoteService, RemoteOperation, [Latency, Error, Fault]]
-
[RemoteService]
-
[RemoteService, RemoteResourceIdentifier, RemoteResourceType]