メトリクスを CloudWatch にパブリッシュする
このシナリオでは、AWS Command Line Interface (AWS CLI) を使用して GetStarted という仮想アプリケーションの 1 つのメトリクスを発行します。まだ AWS CLI をインストールして設定していない場合は、AWS Command Line Interface ユーザーガイドの「AWS Command Line Interface のセットアップ」を参照してください。
ステップ 1: データ構成を定義する
このシナリオでは、アプリケーションのリクエストレイテンシーを追跡するデータポイントを発行します。メトリクスの名前と名前空間は、わかりやすいものを選択します。この例では、メトリクスに RequestLatency という名前を付けて、すべてのデータポイントを GetStarted という名前空間に入れます。
3 時間分のレイテンシーデータを集合的に示すデータポイントをいくつか発行します。raw データは、3 時間にわたって分散された 15 個のリクエストレイテンシーの読み取り値で構成されています。読み取り値の単位はミリ秒です。
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1 時間目: 87、51、125、235
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2 時間目: 121、113、189、65、89
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3 時間目: 100、47、133、98、100、328
データを CloudWatch にパブリッシュするときは、単一のデータポイントとしてパブリッシュすることも、複数のデータポイントを集約したセット (統計セット) としてパブリッシュすることもできます。 メトリクス集約の最小単位は 1 分間です。データポイントを集約して統計セットとして CloudWatch にパブリッシュするときに、4 つの事前定義キー(Sum
、Minimum
、Maximum
、SampleCount
)を指定できます。
ここでは、1 時間目のデータポイントを個別のデータポイントとして発行します。2 時間目と 3 時間目のデータについては、時間ごとにデータポイントを集約して統計セットとして発行します。キーの値を次の表に示します。
時 | raw データ | 合計 | 最小値 | 最大値 | サンプル数 |
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ステップ 2: CloudWatch にメトリックスを追加する
データ構成の定義が完了すると、データを追加できる状態になります。
CloudWatch にデータポイントを発行するには
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コマンドプロンプトで、次の put-metric-data コマンドを実行し、最初の 1 時間のデータを追加します。サンプルのタイムスタンプを、協定世界時 (UTC) のタイプスタンプ (2 時間前) に置き換えます。
aws cloudwatch put-metric-data --metric-name RequestLatency --namespace GetStarted \ --timestamp
2016-10-14T20:30:00Z
--value 87 --unit Milliseconds aws cloudwatch put-metric-data --metric-name RequestLatency --namespace GetStarted \ --timestamp2016-10-14T20:30:00Z
--value 51 --unit Milliseconds aws cloudwatch put-metric-data --metric-name RequestLatency --namespace GetStarted \ --timestamp2016-10-14T20:30:00Z
--value 125 --unit Milliseconds aws cloudwatch put-metric-data --metric-name RequestLatency --namespace GetStarted \ --timestamp2016-10-14T20:30:00Z
--value 235 --unit Milliseconds -
2 時間目のデータを追加します。最初の 1 時間よりも 1 時間遅いタイムスタンプを使用します。
aws cloudwatch put-metric-data --metric-name RequestLatency --namespace GetStarted \ --timestamp
2016-10-14T21:30:00Z
--statistic-values Sum=577,Minimum=65,Maximum=189,SampleCount=5 --unit Milliseconds -
3 時間目のデータを追加します。タイムスタンプは省略し、デフォルトで現在の時刻に設定されるようにします。
aws cloudwatch put-metric-data --metric-name RequestLatency --namespace GetStarted \ --statistic-values Sum=806,Minimum=47,Maximum=328,SampleCount=6 --unit Milliseconds
CloudWatch から統計情報を取得する
CloudWatch にメトリクスがパブリッシュされたので、次のように get-metric-statistics コマンドを使用して、そのメトリクスに基づく統計情報を取得することができます。--start-time
と --end-time
は、最も早く発行したタイムスタンプが含まれるように、十分な時間範囲を指定してください。
aws cloudwatch get-metric-statistics --namespace GetStarted --metric-name RequestLatency --statistics Average \ --start-time
2016-10-14T00:00:00Z
--end-time2016-10-15T00:00:00Z
--period 60
出力例を次に示します。
{ "Datapoints": [], "Label": "Request:Latency" }
ステップ 4: コンソールでグラフを表示する
CloudWatch にメトリックスを公開したら、CloudWatch コンソールを使用して統計グラフを表示できます。
統計情報のグラフをコンソールで表示するには
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CloudWatch コンソール (https://console.aws.amazon.com/cloudwatch/
) を開きます。 -
ナビゲーションペインで [メトリクス] を選択します。
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[すべてのメトリクス] タブで、検索ボックスに「RequestLatency」と入力し、Enter キーを押します。
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[RequestLatency] メトリクスのチェックボックスを選択します。メトリクスのデータのグラフが上のペインに表示されます。
詳細については、「メトリクスのグラフ化」を参照してください。