位置情報ルーティング
位置情報ルーティングでは、ユーザーの地理的場所、つまり DNS クエリの送信元の場所に基づいて、トラフィックを処理するリソースを選択できます。例えば、ヨーロッパからのすべてのクエリをフランクフルトリージョンの Elastic Load Balancing ロードバランサーにルーティングしなければならない場合があります。
位置情報ルーティングを使用する場合は、コンテンツをローカライズし、ウェブサイトの一部またはすべてをユーザーの言語で表示できます。また、位置情報ルーティングを使用して、コンテンツの配布を、配布の権利がある場所だけに制限することもできます。もう 1 つの考えられる使用方法は、予測可能な管理しやすい方法で、複数のエンドポイントにわたって負荷を分散することです。この場合、各ユーザーの場所は、一貫して同じエンドポイントにルーティングされます。
地理的場所は、大陸別、国別、米国の州別に指定できます。重なり合う地理的リージョンについて別々のレコードを作成した場合は (例えば、北米用のレコードが 1 つ、カナダ用のレコードが 1 つ)、最も小さい地理的リージョンが優先されます。これにより、大陸のクエリを 1 つのリソースにルーティングし、その大陸の一部の国のクエリを異なるリソースにルーティングすることができます (各大陸の国の一覧については、「ロケーション」を参照してください)。
位置情報は、IP アドレスを場所にマッピングすることで動作します。しかし、一部の IP アドレスは地理的場所にマッピングされません。そのため 7 つの大陸をすべて網羅した位置情報レコードセットを作成した場合でも、Amazon Route 53 が受け取る DNS クエリには場所を識別できないものがあります。デフォルトリソースレコードセットを作成して、どの場所にもマッピングされない IP アドレスからのクエリと、位置情報レコードを作成していない場所からのクエリの両方を処理することができます。デフォルトレコードを作成しない場合、Route 53 はそのような場所からのクエリに対して "応答なし" という応答を返します。
位置情報ルーティングは、パブリックホストゾーンとプライベートホストゾーンの両方のレコードに使用できます。
詳細については、「Amazon Route 53 が EDNS0 を使用してユーザーの場所を推定する方法」を参照してください。
位置情報ルーティングポリシーを使用してレコードを作成するときに指定する値の詳細については、以下のトピックを参照してください。