推奨帯域幅
AppStream 2.0 のパフォーマンスを最適化するには、ネットワーク帯域幅とレイテンシーがユーザーのニーズを満たせることを確認します。
AppStream 2.0 は、NICE Desktop Cloud Visualization (DCV) を使用して、さまざまなネットワーク条件でユーザーが安全にアプリケーションにアクセスしてストリーミングできるようにします。帯域幅の使用量を減らすために、NICE DCV では H.264 ベースのビデオ圧縮とエンコードが使用されます。ストリーミングセッション中、アプリケーションの視覚的な出力は圧縮され、HTTPS で AES-256 暗号化ピクセルストリームとしてユーザーにストリーミングされます。ストリームを受信すると、復号されてユーザーのローカル画面に出力されます。ユーザーが自分のストリーミングアプリケーションを操作するときは、NICE DCV プロトコルでユーザーの入力が取得され、HTTPS でユーザーのストリーミングアプリケーションに返送されます。
この処理の間、ネットワーク状況は常に測定され、AppStream 2.0 に情報が送信されます。AppStream 2.0 は、リアルタイムでビデオとオーディオのエンコードを変更することで、変化するネットワーク状況に動的に対応して、さまざまなアプリケーションとネットワーク状況に合わせた高品質のストリームを生成します。
AppStream 2.0 ストリーミングセッションの推奨帯域幅とレイテンシーはワークロードによって異なります。たとえば、グラフィックを多用するアプリケーションを使用してコンピュータ支援設計タスクを実行するユーザーは、ビジネス生産性アプリケーションを使用してドキュメントを作成するユーザーよりも多くの帯域幅と短いレイテンシーを必要とします。
以下の表では、一般的なワークロード別に AppStream 2.0 ストリーミングセッションの推奨ネットワーク帯域幅およびレイテンシーに関するガイダンスを示しています。
各ワークロードでの推奨帯域幅は、個々のユーザーが特定の時点で何が必要になる可能性があるかに基づいています。これらの推奨事項には、持続的なスループットに必要になる帯域幅は反映されていません。ストリーミングセッション中に画面上での変化がわずか数ピクセルである場合、持続的なスループットはさらに低くなります。使用可能な帯域幅が少ないユーザーでもアプリケーションをストリーミングできますが、最適なフレームレートや画質を得られない可能性があります。
ワークロード | 説明 | ユーザーあたりの推奨帯域幅 | 推奨最大ラウンドトリップレイテンシー |
---|---|---|---|
基幹業務アプリケーション | ドキュメント作成アプリケーション、データベース分析ユーティリティ | 2 Mbps | 150 ミリ秒未満 |
グラフィックスアプリケーション | コンピュータ支援設計およびモデリングアプリケーション、写真およびビデオ編集 | 5 Mbps | 100 ミリ秒未満 |
高忠実度 | マルチモニター対応の忠実度の高いデータセットやマップ | 10 Mbps | 50 ミリ秒未満 |