炭素排出量の推定の理解

Customer Carbon Footprint Tool の炭素排出量データは、温室効果ガスプロトコルと ISO に準拠しています。AWS のカーボンフットプリントの見積りには、スコープ 1 (事業遂行による直接排出) とスコープ 2 (電気の使用に伴う排出) のデータが含まれます。炭素排出量の詳細については、「EPA Scope 1 and Scope 2 Inventory Guidance」(EPA スコープ 1 およびスコープ 2 インベントリガイダンス) を参照してください。

見積りのスコープ 2 の部分は、GHGP マーケットベースの方法を使用して計算されます。これは、顧客のフットプリントが見積もられるグリッドで、Amazon による再生可能プロジェクトが考慮されることを意味します。マーケットベースの方法を使用してスコープ 2 の排出量を計算するため、ワークロードが稼働しているグリッドで購入された再生可能エネルギーのみが、カーボンフットプリントの見積りに含まれます。見積りでは、GHGP ガイダンスに従って、ワークロードを実行する場所の AWS リージョン のグリッドの混在が考慮されます。炭素排出量の見積りでは、データセンターの AWS 電力使用効率 (PUE) も考慮されます。

同等のオンプレミスのワークロードと比較して排出量の削減量を見積もるため、S&P Global Market Intelligence の一部である 451 Research のデータを使用します。この調査では、AWS は、調査対象の米国のエンタープライズデータセンターの中央値でワークロードのカーボンフットプリントを 88% 削減でき、欧州のデータエンタープライズセンターと比較して、AWS が 100% 再生可能エネルギーで電力を供給されると最大 96% になることがわかりました。2025 年までにこの目標を達成することを目指しています。詳細については、「AWS に移行して炭素を削減する」を参照してください。

リージョン、使用状況、および請求データの考慮要素

世界のさまざまな地域の電力グリッドでは、さまざまな電力源が使用されています。炭素に強烈な燃料 (石炭など) を使用するものもあれば、主に低炭素水素やその他の再生可能エネルギーを使用するものもあります。Amazon の再生可能エネルギープロジェクトの場所も重要な意味を有します。これらのプロジェクトによって生成されるエネルギーは、同じグリッド上のリージョンからの排出量に対して考慮されるためです。結果として、すべての AWS リージョン が同じ炭素強度を持つわけではありません。

使用量が多いと排出量が比較的少なくなるリージョンもあります。使用量が少ないと排出量が増えるリージョンもあります。炭素レポートについては、EMEA リージョンは、見積りでは過小評価されて示されることがよくあります。これは、グリッド上に再生可能エネルギーがより多く存在しているためです。APAC リージョンは、見積りで過大評価されることがよくあります。これは、再生可能エネルギーの調達が難しいためです。炭素の見積りは使用量のみに基づいており、前払いでの Savings Plan の購入などの 1 回限りの料金は、同様の炭素排出量の増加を発生させるものではありません。

Customer Carbon Footprint Tool と Amazon のカーボンフットプリントレポート

Amazon のカーボンフットプリントレポートは、当社の年次サステナビリティレポートの一部です。これは、Amazon Web Services を含むすべての Amazon オペレーションにおけるスコープ 1～3 の排出量をカバーします。カスタマーカーボンフットプリントレポートでは、お客様自身の AWS の使用に起因する排出量を確認できます。詳細については、「Amazon Sustainability」(Amazon のサステナビリティ) を参照してください。