従来のダッシュボードアラートを Grafana アラートに移行する - Amazon Managed Grafana

従来のダッシュボードアラートを Grafana アラートに移行する

このドキュメントのトピックは、Grafana バージョン 8.x をサポートする Grafana ワークスペース向けです。

Grafana バージョン 10.x をサポートする Grafana ワークスペースについては、「Grafana バージョン 10 での作業」を参照してください。

Grafana バージョン 9.x をサポートする Grafana ワークスペースについては、「Grafana バージョン 9 での作業」を参照してください。

既存のワークスペースや、Grafana アラートを使用しないワークスペースには、従来のダッシュボードアラートを利用します。新しい Grafana アラートに移行するには、この機能を利用することに同意する必要があります。

AWS Management Console、AWS CLI、または Amazon Managed Grafana API を使用して Grafana アラートを使用するように Amazon Managed Grafana インスタンスを設定できます。Grafana アラートのオン/オフの切り替えなど、Amazon Managed Grafana の設定方法の詳細については、「Amazon Managed Grafana ワークスペースを設定する」を参照してください。

注記

Grafana アラートを使用する場合、Grafana で定義されたアラートルールは、Prometheusではなく、複数の通知をコンタクトポイント (通知先) に送信します。ネイティブ Grafana アラートを使用している場合は、新しい Grafana アラート機能を有効にせず、従来のダッシュボードアラートのまま使用することをお勧めします。Prometheus データソースで定義されたアラートを表示する場合は、Grafana アラートを有効にすることをお勧めします。これにより、Prometheus アラートマネージャーで作成されたアラートの通知が 1 つだけ送信されます。

この制限は、Grafana v10.4 以降をサポートする Amazon Managed Grafana ワークスペースで削除されます。

Grafana アラートシステムへの移行

Grafana アラートを有効にすると、既存の従来のダッシュボードアラートは Grafana アラートと互換性のある形式で移行されます。移行後のアラートと新しく作成したアラートは、Grafana インスタンスのアラートページに表示されます。Grafana アラートを使用した場合、Grafana が管理するアラートルールは、一致するときに 1 つのアラートではなく、複数の通知を送信します。

従来のダッシュボードアラートと Grafana アラートへの読み取りおよび書き込みアクセス権は、それらが保存されているフォルダのアクセス権限で制御されます。移行中、従来のダッシュボードアラートアクセス許可は、次のように新しいルールアクセス許可と照合されます。

  • 元のアラートが属するダッシュボードにアクセス権限が設定されている場合、移行時に元のダッシュボードの権限 (フォルダから継承された権限を含む) 設定で Migrated {"dashboardUid": "UID", "panelId": 1, "alertId": 1} という形式の名前のフォルダが作成されます。

  • ダッシュボードにアクセス権限が設定されておらず、ダッシュボードがフォルダ内にある場合、ルールはこのフォルダにリンクされ、そのアクセス権限が継承されます。

  • ダッシュボードにアクセス権限が設定されておらず、ダッシュボードが General (全般) フォルダにある場合、ルールは General (全般) アラートフォルダにリンクされ、ルールにはデフォルトのアクセス権限が継承されます。

注記

Grafana のアラート設定には NoData に対する Keep Last State オプションがないため、このオプションは従来のルールを移行する際に NoData になります。Error 処理のためのオプション Keep Last State は、新しいオプション Error に移行されます。Keep Last State の動作に合わせるため、移行時には各アラートルールに対して 1 年間のサイレンスが Amazon Managed Grafana によって自動的に作成されます。

通知チャネルは、適切なルートと受信者が設定されたアラートマネージャー設定に移行されます。デフォルトの通知チャネルは、コンタクトポイントとしてデフォルトのルートに追加されますが、ダッシュボードアラートに関連付けられていない通知チャネルは autogen-unlinked-channel-recv ルートに送られます。

制約事項

  • Grafana アラートシステムは、利用可能なすべての Prometheus、Loki、およびアラートマネージャーデータソースからルールを取得できますが、他のサポートされているデータソースからアラートルールを取得できない場合があります。

  • Grafana アラートと従来のダッシュボードアラートを交互に移行すると、どちらか一方でのみサポートされる機能のデータが失われる可能性があります。

    注記

    従来のダッシュボードアラートに戻した場合、Grafana アラートが有効になっている間に新たに作成されたアラートルールやアラート設定に加えられたすべての変更は失われます。