費用対効果の高いリソース - AWS Well-Architected Framework

費用対効果の高いリソース

ワークロードにとって適切なインスタンスとリソースを使用することが、コスト削減の鍵になります。たとえば、レポート処理を小規模なサーバーで実行すると 5 時間かかるものの、費用が 2 倍の大規模なサーバーでは 1 時間で実行できるとします。どちらのサーバーでも同じ結果が得られますが、長期的に見れば小規模なサーバーで発生するコストの方が大きくなります。

優れた設計のワークロードでは最もコスト効率の良いリソースが使用されるため、大幅にプラスの経済的影響が生じます。また、マネージドサービスを使用することで、コストを削減できる場合もあります。例えば、E メールを配信するためにサーバーを保守することなく、メッセージ単位で料金が発生するサービスを使用できます。

AWS には柔軟で費用対効果の高いさまざまな料金オプションがあり、お客様のニーズに最も適した方法で Amazon EC2 やその他のサービスのインスタンスを利用できます。オンデマンド インスタンス 最低基本料金はなく、コンピューティング性能に対して時間単位で利用料金が発生します。 Savings Plans およびリザーブドインスタンス では、オンデマンド料金を最大 75% 節約できます。スポットインスタンスでは、使用されていない Amazon EC2 キャパシティーを活用し、オンデマンド料金と比べて最大 90% 節約できます。スポットインスタンス は、ステートレスなウェブサーバー、バッチ処理など、個々のサーバーが動的に追加または削除されるサーバー群の使用をシステムが許容する場合や、HPC やビッグデータを使用する場合に適しています。

サービスを適切に選択することでも、使用量とコストを削減することができます。たとえば、CloudFront を使用するとデータ転送を最小限に抑えられます。コストを完全に排除できる場合もあります。たとえば、RDS で Amazon Aurora を活用すれば、高額のデータベースライセンスコストが発生しません。

以下の質問は、コストの最適化に関する考慮事項に焦点を当てています。

COST 5: サービスを選択する際、どのようにコストを評価するのですか?
Amazon EC2、Amazon EBS、Amazon S3 は、いわば AWS のビルディングブロック的なサービスです。Amazon RDS や Amazon DynamoDB などのマネージドサービスは 、より高レベル、つまりアプリケーションレベルの AWS のサービスです。基盤となるサービスやマネージドサービスを適切に選択することで、このワークロードのコストを最適化できます。例えば、マネージドサービスを使用することで、管理や運用によって発生するオーバーヘッドを削減またはゼロにでき、アプリケーション開発やビジネス上の他の活動に注力できるようになります。
COST 6: リソースタイプとサイズを選択する際、どのようにコスト目標を達成するのですか?
対象タスクについて適切なリソースサイズおよびリソース数を選択していることを確認します。最もコスト効率の高いタイプ、サイズ、数を選択することで、無駄を最小限に抑えます。
COST 7: コストを削減するには、料金モデルをどのように使用すればよいですか?
リソースのコストを最小限に抑えるのに最も適した料金モデルを使用します。
COST 8: データ転送料金についてどのように計画すればよいですか?
データ転送料金を計画し、モニタリングすることで、これらのコストを最小化するためのアーキテクチャ上の決定を下すことができます。小規模でも効果的なアーキテクチャ変更により、長期的な運用コストを大幅に削減できる場合があります。

サービスの選択時にコストを考慮に入れ、Cost Explorer や AWS Trusted Advisor などのツールを使って定期的に AWS の使用状況を確認することで、使用状況を積極的にモニタリングし、必要に応じてデプロイを調整することができます。