COST10-BP01 ワークロードレビュープロセスを開発する - AWS Well-Architected フレームワーク

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COST10-BP01 ワークロードレビュープロセスを開発する

ワークロードレビューの基準とプロセスを定義するプロセスを開発します。レビューを行う際には、潜在的利益を織り込む必要があります。例えば、コアワークロードや、請求の 10% 超に値するワークロードは四半期または 6 か月ごとにレビューし、10% 以下のワークロードは年に 1 回レビューするなどです。

このベストプラクティスを活用しない場合のリスクレベル:

実装のガイダンス

ワークロードの費用対効果を最大にするには、ワークロードを定期的にレビューし、新しいサービス、機能、コンポーネントを実装する機会があるかどうかを把握する必要があります。全体的なコスト削減を達成するには、潜在的なコスト削減量に比例したプロセスを行う必要があります。例えば、支出全体の 50% を占めるワークロードは、支出全体の 5% を占めるワークロードよりも定期的かつ徹底的にレビューする必要があります。外部要因または変動性を考慮します。ワークロードにより特定の地域、特定の市場セグメントにサービスが提供されていて、その領域での変化が予測される場合、レビュー頻度を高くすることでコスト削減につながる可能性があります。レビューで考慮すべきもう 1 つの要因は、変更を運用する労力です。変更のテストおよび検証に多大なコストがかかる場合は、レビューの頻度を下げる必要があります。

古くなったレガシーコンポーネントやリソースには維持するための長期的なコストがかかることや、新しい機能を実装できないことを考慮します。テストと検証にかかる現在のコストが、提案されている利益を上回っている場合があります。しかし、ワークロードと現在のテクノロジーとのギャップが時間の経過とともに大きくなるにつれて、変更にかかるコストが増加し、結果として巨額のコストになることがあります。例えば、新しいプログラミング言語に移行するときの費用対効果は現時点で低いとします。しかし、5 年後には、その言語に精通した人材のコストが増加する可能性があります。ワークロードが増加すると、さらに大規模なシステムを新しい言語に移行することになり、結果的にこれまでよりもさらに多大な労力を要します。

ワークロードをコンポーネントに分割し、コンポーネントのコストを割り当て (コストの見積りで可)、各コンポーネントの横に要因 (労力や外部市場など) を一覧表示します。この指標を使用して、各ワークロードのレビュー頻度を決定します。例えば、ウェブサーバーが高コストで、変更の労力が低く、外部要因が高い場合は、レビュー頻度が高くなります。中央データベースが中程度のコストで、変更の労力が高く、外部要因が低い場合は、レビューの頻度は中程度になります。

新しいサービス、設計パターン、リソースの種類、設定が利用できるようになった時点で、これらを評価するプロセスを定義し、ワークロードコストを最適化します。パフォーマンスの柱のレビュー信頼性の柱のレビュープロセスと同様に、最適化および改善のアクティビティを特定、検証、優先順位付けし、これをバックログに組み込みます。

実装手順

  • レビュー頻度を定義する: ワークロードとそのコンポーネントを確認する頻度を定義します。継続的な改善とレビューの周期のための時間とリソースを割り当て、ワークロードの効率性と最適化を向上させます。これは要因の組み合わせであり、組織内のワークロード、またワークロード内のコンポーネントによって、異なる場合があります。一般的な要因には、収益またはブランドの観点から評価された組織にとっての重要性、ワークロードの実行にかかる総コスト (運用コストとリソースコストを含む)、ワークロードの複雑さ、変更の実装の容易性、ソフトウェアライセンス契約、ある変更がライセンス違反によるライセンス費用の重大な増加を生じさせるかどうかなどが含まれます。コンポーネントは、ウェブサーバーやデータベース、コンピューティングリソースやストレージリソースなど、機能的または技術的に定義できます。それに応じて要因のバランスをとり、ワークロードとそのコンポーネントのための期間を設定します。例えば、ワークロード全体は 18 か月ごとに、ウェブサーバーは 6 か月ごとに、データベースは 12 か月ごとに、コンピューティングおよび短期ストレージは 6 か月ごとに、長期ストレージは 12 か月ごとに、それぞれ確認することができます。

  • レビューの十分性を定義する: ワークロードまたはワークロードコンポーネントのレビューに費やされる労力を定義します。レビュー頻度と同様に、これは複数の要因のバランスです。最も大きな利益をもたらす取り組みに集中できるように、改善の機会を定期的に評価し、優先順位を設定します。同時に、それらの活動に必要な作業量を見積もります。予想される結果が目標に達しておらず、作業コストがさらにかかる場合は、代わりの一連のアクションを使用して作業を繰り返します。レビュープロセスには、漸進的な継続的改善を可能にする時間とリソースを含める必要があります。例えば、データベースコンポーネントの分析に 1 週間、コンピューティングリソースの分析に 1 週間、ストレージのレビューに 4 時間を、それぞれ費やすように決めます。

リソース

関連ドキュメント:

関連する例: