ポイント 1. チームの準備 - AWS 規範ガイダンス

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ポイント 1. チームの準備

チームの準備では、仕組みを構築し、改革促進の取り組みや活動にまつわる成功の測定方法およびガバナンスを確認します。本ポイントには次の 8 つのポイントが含まれています。

1.1 改革促進の趣意書を策定する

1.2 バリュードライバーを分析する

1.3 ガバナンスを確立する

1.4 プロジェクトチームを編成する

1.5 プロジェクトの目標と目的を決める

1.6 未来の状態を規定する

1.7 ビジネス指標を定義する

1.8 予算を定義する

AWS チェンジアクセラレーションにおける 6 ポイントフレームワークと OCM ツールキットでの「チームの準備」フェーズ

1.1 改革促進の趣意書を策定する

説明

正式な改革促進の趣意書は、リーダーシップの調整を構築し、クラウドプログラムの開始時からの、変革の促進の作業範囲を承諾することを、意図した文書です。この文書では、クラウドプログラムチームの他の分野への依存状況、ならびに主要なステークホルダーが特定されています。改革促進の趣意書には、以下が記載されています。

  • 改革促進の成果物のレビュープロセス。

  • 改革促進のアクティビティに関連したステークホルダーの責任の定義。

  • 改革促進の指標および報告要件の定義。 

有益である理由

改革促進の趣意書は、目的が記され、十分に検討され、明確な構造を持っています。スピードを最大化し、導入を最適化し、組織のリスクを軽減するためのソリューションと戦術がタイムリーに提供されています。クラウドのプログラムには、問題や中断の原因となるリスクが否応なく含まれています。この文書では、成果物、ステークホルダーの役割と責任、指標、報告を割り振り、こうした問題を予測し、先回りして対処します。 

活用場面

クラウドプログラムが開始したら、さまざまなグループと連携して情報を集めます。 

  • プログラムリーダーと会合し、ビジネスケース、作業範囲、タイムライン、マイルストーン、作業レベルに関する情報、ならびに主要なステークホルダーの会合に関する情報を集めます。

  • エグゼクティブスポンサーと会合し、クラウドバリューのビジョンと望ましいビジネス成果に関する情報を集め、アクティブかつ目に見えるスポンサーシップのレベルを確認します。

  • ワークストリームのリーダーと会合し、作業範囲、重要な成果物やイベントのスケジュール、改革促進チームとのやりとりに対する期待、に関する情報を集めます。

  • 変更管理、コーポレートコミュニケーションまたは戦略的コミュニケーション、従業員エンゲージメント、人事、トレーニング (または学習や能力開発) など内部のグループ (該当する場合) と会合し、彼らがクラウドプログラムにどの程度のサポートを提供しようとしているか、また、そのグループに提供する必要のある改革促進レポートに何が期待されているかを把握します。

上記の情報は、必要とされている、改革促進のサポートおよび関与のレベルを確認するのに役立ちます。上記のトピックについて話し合うミーティングをスケジュールし、ステークホルダーとの関係構築を開始します。

1.2 バリュードライバーを分析する

説明

バリュードライバー分析は戦略策定の重要な基盤となるものであり、マネジメントが自社の業務を整理して重要な戦略的手段を定義する際に役立ちます。この分析は、業績の評価基準と株主価値の創造の結びつきをさらに強化する、業績向上のためのアプローチを提示します。バリュードライバーは、成長ドライバー、効率ドライバー、財務ドライバーに分類できます。企業は、価値創造への道を、成長機会への投資、業務効率化への投資、価値を損なう活動の売却、資本コストの削減、などを通じて切り開く傾向にあります。

有益である理由

企業では、価値にほとんどインパクトをもたらさない業績基準を達成したマネージャーに意図もなく褒賞が与えられることがよくあります。こうしたことは、企業が価値創造の原動力を見きわめ、それを軸にパフォーマンスを測定する方法を構築できれば、回避することができます。それによりリーダーは、価値に最大限のインパクトをもたらす活動に専念できるようになります。 

活用場面

バリュードライバー分析は、組織内の機能やレベル別に、価値を創造するための具体的な道筋を精査し明確化するときに使用します。この分析により、マネージャーは最も重要な要素に焦点を絞れるようになります。通常、マネージャーは営業成績に影響を与える変数に関する確かな知識を持っており、そのリストを綿密に管理しています。そのリストに含まれる変数の数が多すぎて価値の創造以外の目標が優先させがちになると、問題が生じます。バリュードライバーは価値に対して著しいインパクトを持つものでなければならず、また、コントロールできる必要があります。

  • 価値に対して大きなインパクトがあり、マネジメントへの影響力も高いバリュードライバーは、優先的に管理します。

  • 価値に対して大きなインパクトがあり、マネジメントへの影響力が低いバリュードライバーは、戦略を変えることで構築し直します。

  • 価値に対するインパクトが小さく、マネジメントへの影響力が高いバリュードライバーは、モニタリングの対象にします。

  • 価値に対するインパクトが小さく、マネジメントへの影響力も低いバリュードライバーは、優先度を低くします。 

1.3 ガバナンスを確立する

説明

ガバナンスとは、エグゼクティブ、主要なステークホルダー、クラウドプログラムチーム、改革促進チームの間で統一的な調整を確保するものです。またガバナンスでは、改革促進に関連したアクティビティの、帰属、意思決定、問題管理、エスカレーションプロセスも定義されます。

有益である理由

明確な構造とガバナンスとが確立されたプログラムは、そのいずれかが確立されていないプログラムに比べ、成功する可能性が高くなります。これは、意思決定や、意思決定に関連した帰属が、クラウドプログラム遅延の主な要因となることが、多いことによるものです。ガバナンスは、意思決定の権限を定め、ツーウェイドアディシジョン (低いリスクですばやく実行でき、簡単に取り消すことのできる意思決定) とワンウェイドアディシジョン (簡単に取り消すころができないため、前者よりも長い思考、熟考を要する意思決定) に関する指針を提供します。 

活用場面

ガバナンスの使用目的は、改革促進プログラムで決断力のある明確なリーダーシップをとって説明責任を果たすことを可能にすること、品質の保証および問題やリスクをエスカレーションするための手段を提供すること、プログラムに関する意思決定の枠組みを規定すること、ワークストリームの構造を既存のプロジェクト、プログラム、組織を横断するガバナンス構造に一致させること、残りのプログラムの頻度および報告の仕組みに対応した会議やさまざまな行事の回数を決めることです。 

1.4 プロジェクトチームを編成する

説明

プロジェクトチームとは、クラウドプログラムを動かす組織のことです。クラウド移行とクラウドトランスフォーメーションを行うときは、改革促進の中でもプログラムの非技術的な側面に対処するための専門知識が必要になります。加えて、多くのクラウドプログラムでは、移行またはトランスフォーメーションの過程で会社を組織的、事業的移行に導く、Cloud Center of Excellence (CCoE) を設置することを決定します。CCoE を設置した場合、改革促進チームはこの CCoE の内部におかれ、組織の変革、変革のインパクト、役割の変更、コミュニケーション、トレーニング要件の特定、およびエグゼクティブスポンサーシップの確保に責任を負うことになります。 

有益である理由

プログラムにおける他のあらゆる側面と同様、改革促進チームに、説明責任を負う経験豊富な専任の人材を配属すれば、よりスムーズにクラウドに移行することができます。企業におけるクラウド導入ジャーニーの遅れや問題の多くは、意思決定のまずさ、コミュニケーションの課題、部門間でのリーダーシップの調整不足などに原因があります。こうしたリスクを最小限に抑えながら文化を前進させることで、導入に要する時間を著しく短縮することができます。 

活用場面

プログラムの開始時に、改革促進に焦点をあてた重要な役割を含むチームを編成します。人員のレベルを継続的に評価し、プログラムの範囲やタイムラインに合わせて増員や減員を判断します。以下は、このプロジェクトチームの主要な役割と責任の一例です。 

  • 人事変革エグゼクティブアドバイザー: エグゼクティブプログラムスポンサーや、移行またはトランスフォーメーションを担当する他の IT リーダー、ビジネスリーダー (CIO、CTO、クラウドプログラムディレクター、CCoE リーダーなど) と連携します。

  • 改革促進リーダー: 改革促進のチーム、成果物、プログラムレベルのタイムラインに関するすべての側面を管理します。顧客側のワークストリーム担当者、プログラムマネージャー、クラウドプログラムディレクター、CCoE リーダー、その他プログラムのワークストリームリーダーと連携します。 

  • エグゼクティブによる改革促進の監督およびプログラム監視: すべてのレベルで協力し、品質保証に責任を負いながらプロジェクト戦略を推進し、実装を成功に導きます。

  • 組織の準備とコミュニケーションのリーダー: コミュニケーション戦略を策定し、コミュニケーション計画を実行します。必要に応じて、顧客コミュニケーションリーダーや、その他、ビジネスリーダーやアプリケーションオーナーなどのステークホルダーと連携します。

  • トレーニングリーダー: トレーニングの戦略およびプランを設計、開発します。顧客教育リーダーや人材開発またはトレーニング担当リーダーと協力し、トレーニングの最適な告知方法、トレーニングコースのユーザーを絞り込む方法、トレーニング実施の管理方法、顧客環境でトレーニングを展開する方法、を決定します。 

  • 特定分野の専門家 (必要に応じて): 文化の分析、多様性とインクルージョン、戦略的なワークフォース計画など、プログラムのさまざまな側面に特化した役割です。

この役割は、改革促進チームの基盤として機能します。クラウド移行やクラウドトランスフォーメーションの範囲を世界規模で増加、変更、拡大するのにあわせてリソースを追加することもできます。

1.5 プロジェクトの目標と目的を決める

説明

クラウド移行またはクラウドトランスフォーメーションの目標と目的は、まず発見の段階で定義し、移行準備状況評価 (MRA) と移行準備プランニング (MRP) の過程で磨き上げます。改革促進チームは、自分たちの活動とこれらの目標および目的を一致させ、戦略に組み込みます。目標と目的は、ビジネスケース、お客様への聞き取り、移行チームのミーティング、MRA と MRP での調査結果を基にします。 

有益である理由

評価およびプランニングのセッションに改革促進チームを参加させることで、AWS におけるアプリケーションとワークロードの移行とモダナイズの、人材、プロセス、テクノロジーの各側面間で調整を図ることができます。それによりチームは、CCoE の設計と実装、ハイブリッドオペレーションモデルの CCoE への移行、クラウドジャーニーの進化に合わせた新たなプロセスや手順の作成に、より集中できるようになります。 

活用場面

プロジェクトの目標と目的は、クラウド導入ジャーニーを推進し、モニタリングし、進捗状況を測定するのに使用します。最初に、すでに目標として掲げられていることを把握します。次に、新しい、的を絞ったシンプルな目標を設定します。すぐに理解できない目標は、適切な目標とはいえません。目標に対する現時点での進捗状況をビジネスリーダーに報告し、最新の結果に基づいてビジネスシナリオを予測する、指標と測定の仕組みを構築します。戦術的な目標を達成してビジネスを戦略的に管理するためには何が必要か、検討します。目標を設定するときは、以下の SMART の法則を考慮します。 

  • S — 具体的 (Specific)。目で見て理解できる成果を設定します。

  • M — 測定可能 (Measurable) 。成果の進捗状況を数値その他で示せるようにします。

  • A — 達成可能 (Achievable)。成果は実現なものにします。

  • R — 関連性がある (Realistic)。他の目標や戦略的取り組みに一致するかこれを補えるようにします。

  • T — 期限を決める (Time-bound)。達成日を決めておきます。

1.6 未来の状態を規定する

説明

クラウド移行またはクラウドトランスフォーメーションの未来の状態とは、クラウドソリューションによって実現されるビジョンと潜在的価値とを明確化したものをいいます。未来の状態は、組織が行う評価の結果から導き出します。未来の状態では、組織の文化、構造、人材、テクノロジー、プロセスが、クラウドを中心とする新しい仕事の方法と一致していることが示されます。 

未来の状態をモデル化するときは、AWS クラウド導⼊フレームワーク (AWS CAF) の「人材」のパースペクティブに関する、以下の要素の変更点を書き出します。

  • 文化の発展: デジタルトランスフォーメーションへの期待に沿って、組織文化を評価し、段階的に発展させ、体系化します。 

  • 変革リーダーシップ: リーダーシップの機能を強化し、リーダーを動員して変革を推進します。

  • クラウドフルエンシー: 自信を持って効果的にクラウドを活用し、ビジネス成果の実現を加速するために、デジタルへの洞察力を養います。 

  • 人材の変革: 人材の育成と役割の刷新を通じて、デジタルに精通した優秀な人材を誘致、育成し、定着させます。 

  • 改革促進: プログラマティックな改革促進フレームワークを採用することで、新しい仕事の方法の導入を推進します。 

  • 組織設計: クラウドを活用した新しい仕事の方法に合わせて組織設計を評価し、発展させます。 

  • 組織調整: 組織構造、事業活動、人材、文化の間に継続的連携を確立します。 

有益である理由

未来の状態は、人材、スキル、組織を変革するために採用する、改革促進アプローチにさまざまな情報を与えます。したがって効果を高めるにはいくつかの詳細な分析が必要になります。未来の状態を定義する分析には、意思決定分析、プロセス分析、ビジネス能力分析、機能分解、プロトタイピング、製品ロードマップなどの方法を使用できます。アプリケーションポートフォリオの特性は、この未来の状態の、運用モデルの柔軟性に影響を与えることを覚えておきましょう。

活用場面

未来の状態のアプローチは、職場での仕事の方法を意識的に変え、ビジネス戦略の推進方法を決めるときに使用します。それにより、外部委託、内部委託、マネージドサービスの採用など、ビジネスのさまざまな側面が劇的に変わる可能性があります。未来の状態に関するこの種の決定を下すときは、多彩な経験を持つ人々や、さまざまな専門知識を持つ人々に参加を促し、イノベーションを働きかけます。多くの企業は、クラウド移行またはクラウドトランスフォーメーションの影響を受けるユーザーベース (機能、地域、役割など) の足跡を示す、チェンジエージェントのネットワークを特定することから、恩恵を得ています。チェンジエージェントとは、知識が豊富で、身元が確かで、信頼でき、正式な権限の有無にかかわらずネットワーク内で影響力を持つ人のことをいいます。さらに、組織調整について考え、組織構造、事業活動、人材、文化の間の継続的な連携を確立します。未来の状態はクラウド導入ジャーニーと共に進化する可能性が高いため、柔軟でなくてはなりません。したがって、移行期間中は合理的に達成可能な、暫定的な未来の状態を 1 つ以上定義し、目標とする未来の状態に照らして進捗状況を定期的 (年に 2 回または 4 回) に評価します。

1.7 ビジネス指標を定義する

説明

改革促進指標とは、組織で働く人々の間で必要なプロセスやテクノロジーの変更、移行、クラウド導入がどの程度進んでいるか、モニタリングし追跡する業績基準です。指標には質的なものと量的なものがあり、予定より早くまたは遅く進んでいることを示す指標を、両方含めることができます。 

質的な指標 (変化に対する従業員の認識や関与) と量的な指標 (定期的なトレーニングに参加した従業員の割合や、直属の上司から変更を知らされている従業員の割合など) の両方を追跡する、改革促進スコアカードを作成しておくことが推奨されます。

改革促進スコアカードでは、以下に焦点を当てます。 

  • 共通のビジョンと戦略 — プログラムに対する認識、メッセージの有効性、戦略と実行の一致状況、プログラムのインパクトレベル。 

  • スポンサーの参加と調整 — プログラムへの関わり、プログラムの準備状況、優先付け。

  • ビジネスユーザーのエンゲージメント、リソースに対する認識、変化が日常業務に及ぼしている影響への理解のレベル。

  • スキルコンピテンシーと能力開発 — トレーニングの有効性、認定資格の取得、クラウドで業務を遂行するための準備状況。

有益である理由

プロジェクトによっては、導入や移行に関する技術、財務、運用面が細かく追跡されモニタリングされる一方で、人間に関連する問題は、顕在化するまで無視されたり調査されなかったりする場合があります。しかし、プロジェクトの実施や移行の中断を特徴づけている高い失敗率は、運用や財務よりも、変革の最中に人材をうまく管理できなかったことの方と深く結びついています。移行を成功させビジネスの導入を進めるには、以下の指針が不可欠となります。

  • リーダーに、クラウド移行の実装の取り組みを報告し、サポートを得る。

  • 未来に関する明確で簡潔かつ適切に表現されたビジョンと、変革が重要である理由が理解されている。

  • 全レベルのステークホルダーが個人のレベルの変革を理解している。彼らは、そこに至るまでに何が必要かを理解しており変革の主導権を握っている。

  • 変革の影響を受けるすべての従業員が、変革を十分に認識し、そのための準備を整え、適時適切なトレーニングを受けている。

  • プログラムの情報と補完的なリソースを移行の前にも後にも入手できる。

以上の指針は、改革促進の堅牢なプランによって実装され、ビジネスユーザーによる導入を促し、プログラムの成功を後押しします。

活用場面

クラウド移行プロセスの早い段階で、改革促進指標を確認して作成し、プログラムのライフサイクル全体を通じて追跡することが重要です。指標の追跡には、アンケート、E メールの受信、E メールのリンクの使用、ウェブページの閲覧またはクリック、各種評価、習熟度の指標、1 対 1 のミーティング、主要なプログラムイベントへの参加、チェンジエージェントのフィードバック、ネットプロモータースコアの他、色々な測定値を使用できます。 

1.8 予算を定義する

説明

予算とは、プログラムの特定の期間 (1 年間など) あるいはクラウドトランスフォーメーションの全期間に対する財務計画のことです。改革促進ワークストリームでは、クラウド移行やクラウドトランスフォーメーションの人的、組織的側面のサポートに関するコストを理解することが、タスクやリソースを管理、実装し、リスクを軽減するカギとなります。予算は改革促進の各プロジェクトで変わりますが、その一部は、変革管理のリソースに充てることが推奨されます。十分なリソースと有効な変革管理との間には、明確な関連性があります。詳細については、Prosci のウェブサイトにある「Best Practices in Change Management」のポイント 5 を参照してください。(Prosci は、変革管理のベストプラクティスを専門とする調査会社です)。

予算の要件は、以下のように分類できます。 

  • 改革促進チームのリソース (変革管理、トレーニング、コミュニケーション、テクニカルライター、教育設計者など)

  • 資料の開発 (コミュニケーション、社内マーケティング、翻訳、印刷物など)

  • スキルと知識 (専門のトレーニング、インストラクター主導のトレーニング、ゲームデー、ワークショップ、シミュレーション、認定など)

  • 出張やイベント(組織の準備状況の評価、現地視察、インストラクター主導のトレーニング、関心を高め刺激をもたらすための情報拡散イベントなど)

  • ソフトウェア (学習管理システム、教育設計のライセンス、登録費用、レポート費用、ウェビナー用の会議ツールなど)

  • ハードウェア (ノートパソコンのリース、トレーニングのためのレンタルなど)

  • 施設 (オフサイトトレーニングの会場費用、会議室、プロジェクター、AV 機器など)

予算に制約のある組織では、従来は物理的な環境で対面により行われてきたトレーニングやイベントの多くを、オンラインで非同時的に実施すれば、コストを節約できるだけでなく、これまでよりも多くのチームメンバーを世界中から集めることができます。 

有益である理由

改革促進のための投資は、変革の規模や、予定されている活動の範囲と、直接一致している必要があります。この範囲を理解すれば、予想されるコストや見積もりを、よりクリアに把握することができます。 

予算の配慮が必要となるのは、改革促進、組織の変革管理、組織設計、文化、コミュニケーション、トレーニングリソースです。また、トレーニングやコミュニケーション用資料の開発、デプロイ、配布、ソフトウェア、ハードウェア、出張関連費用についても考慮する必要があります。 

活用場面

堅牢な予算の作成をサポートするため、改革促進アクティビティの大半では、移行準備状況評価 (MRA) の情報を使って事前に予測を行い、計画を立てることができます。クラウド移行の最中は、予定外の活動が表面化することがあります。その場合は、調査と評価とをさらに行い、リーダーチームから承認を得る必要があります。