保管中のデータの保護
保管中のデータとは、ワークロードの任意の期間に永続的ストレージに保持されるすべてのデータを指します。例えば、ブロックストレージ、オブジェクトストレージ、データベース、アーカイブ、IoT デバイス、データが保持されているその他のストレージ媒体などがあります。暗号化と適切なアクセスコントロールが実装されている場合は、保管中のデータを保護することで不正アクセスのリスクを軽減できます。
暗号化とトークン化は、共に重要なデータ保護スキームですが、異なる特徴を持ちます。
トークン化とは、機密情報を表すトークン (顧客のクレジットカード番号を表すトークンなど) を定義するためのプロセスです。トークンはそれ自体に意味があってはいけません。また、トークン化中のデータから派生してはいけません。このため、暗号化ダイジェストはトークンとしては使用できません。トークン化方式を慎重に計画することで、コンテンツの保護を強化し、コンプライアンス要件を確実に満たすことができます。例えば、クレジットカード番号の代わりにトークンを利用すると、クレジットカード処理システムに関するコンプライアンスの範囲を狭めることができます。
暗号化とは、プレーンテキストに復号化するために必要な秘密鍵がないとコンテンツを読めないように変換する方法です。必要に応じてトークン化と暗号化の両方を使用して、情報の安全を確保し、保護することができます。この他に、マスキング手段を使用すると、残りのデータが機密とみなされないポイントまでデータの一部を編集できます。例えば、PCI-DSS では、カード番号の最後の 4 桁をコンプライアンススコープの境界外に保持して、インデックスを作成できます。
暗号化キーの使用を監査する: 暗号化キーの使用方法を理解したうえで、監査を実施し、キーのアクセス制御メカニズムが適切に実践されていることを検証します。例えば、AWS KMS キーを使用するすべての AWS サービスでは、毎回の使用を AWS CloudTrail に記録します。その後、Amazon CloudWatch Logs Insights などのツールを使用して AWS CloudTrail にクエリを実行し、キーの使用がすべて有効であることを確認できます。