SUS04-BP02 データのアクセスパターンとストレージパターンをサポートするテクノロジーを使用する
データへのアクセス方法や保存方法を最も良くサポートするストレージ技術を使用し、ワークロードをサポートしながらプロビジョニングされるリソースを最小化します。
一般的なアンチパターン:
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すべてのワークロードのデータの保存とアクセスのパターンが類似していると考えている。
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ストレージ階層を 1 つだけ使用し、すべてのワークロードがその階層に適していると考えている。
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時間が経過してもデータアクセスパターンが変わらないと考えている。
このベストプラクティスを活用するメリット: データのアクセスとストレージのパターンに基づいてストレージ技術を選択し最適化すると、ビジネスニーズを満たすために必要なクラウドリソースが削減し、クラウドワークロードの全体的な効率が向上します。
このベストプラクティスを活用しない場合のリスクレベル: 低
実装のガイダンス
アクセスパターンに最適なストレージソリューションを選択するか、パフォーマンス効率を最大にするためにストレージソリューションに合わせてアクセスパターンを変更することを検討してください。
実装手順
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データとアクセスパターンの特徴を評価する: データの特徴とアクセスパターンを評価し、ストレージのニーズにおける主な特徴を収集します。考慮する主な特徴には次のものがあります。
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データ型: 構造、半構造、非構造
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データの増加: 制限あり、無制限
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データ保存期間: 永続、一時的、一過性
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アクセスパターン: 読み取りまたは書き取り、頻度、急増、安定
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適切なストレージ技術を選択する: データの特徴とアクセスパターンをサポートする適切なストレージ技術にデータを移行します。AWS ストレージ技術とその主な特徴を例としていくつか挙げます。
タイプ テクノロジー 主な特徴 オブジェクトストレージ
無制限のスケーラビリティ、高可用性、およびアクセシビリティに関して複数のオプションがあるオブジェクトストレージサービスです。Amazon S3 との間でオブジェクトを転送し、オブジェクトにアクセスするには、Transfer Acceleration
やアクセスポイント などのサービスを使用して、ロケーション、セキュリティニーズ、アクセスパターンをサポートします。 アーカイブストレージ
データアーカイブのために構築された Amazon S3 のストレージクラスです。
共有ファイルシステム
複数のタイプのコンピューティングソリューションからアクセスできるマウント可能なファイルシステムです。Amazon EFS はストレージを自動的に拡張および縮小し、一貫した低レイテンシーを実現するようにパフォーマンスが最適化されています。
共有ファイルシステム
最新の AWS コンピューティングソリューションをベースに構築されており、一般的に使用されている 4 つのファイルシステム (NetApp ONTAP、OpenZFS、Windows File Server、Lustre) をサポートしています。Amazon FSx のレイテンシー、スループット、IOPS
はファイルシステムごとに異なるため、ワークロードのニーズに適したファイルシステムを選択する際には、考慮する必要があります。 ブロックストレージ
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2) のために設計された、スケーラブルな高性能ブロックストレージサービスです。Amazon EBS には、トランザクション、IOPS を多用するワークロード用の SSD ベースのストレージと、スループットを多用するワークロード用の HDD ベースのストレージが含まれています。
リレーショナルデータベース
ACID (atomicity、consistency、isolation、durability) トランザクションをサポートし、参照整合性と強固なデータ整合性を維持するように設計されています。従来のアプリケーション、エンタープライズリソースプランニング (ERP)、顧客関係管理 (CRM)、e コマースシステムの多くは、リレーショナルデータベースを使用してデータを保存します。
key-value データベース
一般的に大量のデータを保存および取得するために、一般的なアクセスパターン用に最適化されています。高トラフィックのウェブアプリケーション、e コマースシステム、ゲーミングアプリケーションは、key-value データベースの典型的なユースケースです。
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ストレージ割当を自動化する: Amazon EBS や Amazon FSx など固定サイズのストレージシステムの場合、利用可能なストレージ容量をモニタリングして、しきい値に達した場合のストレージ割り当てを自動化します。Amazon CloudWatch を活用して、Amazon EBS と Amazon FSx のさまざまなメトリクスを収集および分析できます。
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適切なストレージクラスを選択する: データに適したストレージクラスを選択します。
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Amazon S3 ストレージクラスはオブジェクトレベルで設定できます。1 つのバケットには、すべてのストレージクラスに保存されているオブジェクトを含めることができます。
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Amazon S3 ライフサイクルポリシーを使用して、ストレージクラス間でオブジェクトを自動的に移動したり、データを削除したりすることができ、アプリケーションに変更を必要としません。一般的に、このようなストレージメカニズムを考える場合、リソース効率、アクセスのレイテンシー、信頼性の間でトレードオフを行う必要があります。
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リソース
関連ドキュメント:
関連動画:
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AWS re:Invent 2023 - Improve Amazon EBS efficiency and be more cost-efficient
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AWS re:Invent 2023 - Optimizing storage price and performance with Amazon S3
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AWS re:Invent 2023 - Building and optimizing a data lake on Amazon S3
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AWS re:Invent 2022: Building modern data architectures on AWS
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AWS re:Invent 2022: Modernize apps with purpose-built databases
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AWS re:Invent 2022 - Building data mesh architectures on AWS
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AWS re:Invent 2023 - Deep dive into Amazon Aurora and its innovations
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AWSre:Invent 2023: Advanced data modeling with Amazon DynamoDB
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