Amazon Connect データレイクのベストプラクティス - Amazon Connect データレイクのベストプラクティス

Amazon Connect データレイクのベストプラクティス

発行日: 2021 年 5 月 13 日

要約

カスタマーサービスは、ブランドの信用とビジネスの成功にとって不可欠な要素です。コンタクトセンターは、エージェントと顧客が双方向でやり取りする中で、優れたカスタマーサービスエクスペリエンスを提供するために不可欠です。逆に、エクスペリエンスに不満があると、顧客離れにつながる可能性があります。組織は、カスタマーエクスペリエンスの向上によって競争力を高めるため、オムニチャネルコンタクトセンターに投資しています。

現在、組織では多様で増加し続けるデータからインテリジェンスを活用するため、データレイク戦略を策定しています。データ量が急激に増加すると、データ管理とストレージ容量に問題が発生します。調査によると、データレイクを導入した組織では、事業収益の成長率が 9% 増加しています。

高度な分析のメリットを最大限に活用するには、充実したコンタクトセンターを運営するための強固なプラットフォームと、費用対効果の高いソリューションが必要です。Amazon Web Services (AWS) は、クラウド内のデータレイクの高い可用性、セキュリティ、耐障害性を確保するため、顧客に包括的なサービスとスケーラブルなプラットフォームを提供します。

このホワイトペーパーでは、Amazon Connect を使用してコンタクトセンターのデータレイクを構築するためのベストプラクティスを概説しています。

Well-Architected の実現状況の確認

AWS Well-Architected Framework  は、AWS でのシステム構築に伴う意思決定の長所と短所を理解するのに役立ちます。このフレームワークを使用することで、信頼性、セキュリティ、効率、コスト効果が高いシステムを設計し、クラウド内で運用するためのアーキテクチャのベストプラクティスを学習できます。

Machine Learning Lens  では、AWS クラウド で機械学習ワークロードを設計、デプロイ、構築する方法に焦点を当てています。このレンズは、Well-Architected Framework で説明されているベストプラクティスを発展させます。

序章

従来のオンプレミスのコンタクトセンターでは、複数の専用システムを使用していることが多いため、さまざまな形式のデータを含む、異なるデータソースが存在していました。情報の標準化と統合に課題があると、新しいビジネスの洞察を得ることや、運用上の問題の発見に遅れが生じます。

次の図は、従来のオンプレミスのコンタクトセンターのアーキテクチャを示しています。

AWS 分析と AI/ML サービスを備えた Amazon Connect コンタクトセンターのデータレイクを示す図

オンプレミスのコンタクトセンターアーキテクチャ

データは、コンタクトセンターを成功に導く上で重要な役割を果たします。データサイロの管理は非効率であり、カスタマーエクスペリエンスの低下につながりかねません。顧客は、コンタクトセンターに連絡する際にスムーズなエクスペリエンスを期待しています。データレイクソリューションを合理化することで、エージェントは顧客にパーソナライズされたエクスペリエンスを提供できます。次の図は、インフラストラクチャ、ライセンス、メンテナンス環境にまたがる、従来のコンタクトセンターの複雑なデータを Amazon Connect に簡素化するための戦略的アプローチを示しています。

AWS 分析と AI/ML サービスを備えた Amazon Connect コンタクトセンターのデータレイクを示す図

従来のコンタクトセンターの複雑なデータを Amazon Connect に簡素化するための戦略的アプローチ

データレイクは、一元化およびキュレーションされた安全なリポジトリで、すべての構造化データと非構造化データを分析用のネイティブまたは変換された形式で保存および管理します。AWS は、安全でスケーラブル、かつ包括的で費用対効果の高いデータレイクソリューションを構築するための幅広く充実したサービスを提供しています。AWS のサービスを使用することで、さまざまなソースからデータを取り込み、保存、検索、処理、分析できます。

このホワイトペーパーでは、最高技術責任者 (CTO)、アーキテクト、開発者、運用担当者などの技術担当者に、Amazon Connect を使用してコンタクトセンターのデータレイクを構築する際のアーキテクチャのベストプラクティスを提供します。