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ハイブリッド接続

出版日:2023 年 7 月 6 日 (ドキュメントの改訂)

多くの組織がオンプレミスのデータセンター、リモートサイト、クラウドを接続しなければならない状況にあります。こうした異なる環境は、ハイブリッドネットワークによって接続できます。このホワイトペーパーでは、AWS の構成要素と、どのハイブリッド接続モデルが自分に適しているかを判断する際に考慮すべき主な要件について説明します。ビジネス要件と技術要件に最適なソリューションを決定しやすくするために、論理的な選択プロセスをガイドする決定木を用意しています。

序章

現代の組織では、さまざまな IT リソースが使用されています。以前は、こうしたリソースをオンプレミスのデータセンターまたはコロケーション施設でホストするのが一般的でした。しかし、クラウドコンピューティングの導入が増えるにつれ、クラウドサービスプロバイダーが提供する IT リソースの配信や消費がネットワーク接続を介して行われるようになりました。既存の IT リソースの一部またはすべてをクラウドに移行することもできますが、どちらの場合も、オンプレミスとクラウドのリソースを接続するには共通のネットワークが必要です。オンプレミスとクラウドのリソースが共存している状態をハイブリッドクラウドと呼び、それらを接続する共通のネットワークをハイブリッドネットワークと呼びます。すべての IT リソースをクラウドに保持している場合でも、リモートサイトへのハイブリッド接続が必要な場合があります。

目的に応じて、いくつかの接続モデルを選択できます。選択肢があれば柔軟性が高まりますが、最適な選択肢を特定するには、ビジネス要件と技術要件を分析し、適切でない選択肢を除外しなければなりません。要件は、セキュリティ、導入時間、パフォーマンス、信頼性、通信モデル、スケーラビリティなどを考慮することでまとめられます。要件の入念な、収集、分析、検討が完了したら、ネットワーク設計者とクラウド設計者が、適用可能な AWS ハイブリッドネットワークの構成要素とソリューションを特定できます。最適なモデルを特定し選択するには、設計者が各モデルの利点と欠点を理解する必要があります。また、技術的な制限によって、適切なモデルを除外しなければならない場合もあるでしょう。

このホワイトペーパーでは、選択プロセスを簡略化できるよう、各重要な考慮事項を論理的な順序で解説しています。それぞれの考慮事項には、要件を収集するための質問があります。これにより、設計上の各決定が及ぼす影響と共に、考えられる解決策を特定できます。このホワイトペーパーでは、一部の考慮事項に使用する決定木を紹介しています。これに従うと、意思決定プロセスの推進、選択肢の除外、各決定の影響把握が可能になります。最後に、エンドツーエンドの接続モデルの選択と設計を適用したハイブリッドユースケースのシナリオについて説明します。この例を参考にすると、どうすればこのホワイトペーパーで説明されているプロセスを実例に基づいて実行できるかを確認できます。

このホワイトペーパーは、最適なハイブリッド接続モデルの選択と設計を行えるようになることを目的としています。このホワイトペーパーの構成を次に示します。

Well-Architected の実現状況の確認

AWS Well-Architected フレームワークは、クラウド内でのシステム構築に伴う意思決定の長所と短所を理解するのに役立ちます。このフレームワークの 6 つの柱により、信頼性、安全性、効率、費用対効果、持続可能性の高いシステムを設計および運用するための、アーキテクチャのベストプラクティスを確認できます。AWS Management Consoleで無料で提供されている AWS Well-Architected Toolを使用すると、柱ごとに一連の質問に答えることで、これらのベストプラクティスに照らしてワークロードを評価できます。

クラウドアーキテクチャに関する専門的なガイダンスやベストプラクティス (リファレンスアーキテクチャのデプロイ、図、ホワイトペーパー) については、AWS アーキテクチャセンターを参照してください。