スナップショットおよび復元
Valkey、Redis OSS、または Serverless Memcached を実行している Amazon ElastiCache キャッシュでは、スナップショットを作成することでデータをバックアップできます。このバックアップを使用すると、キャッシュまたはシードデータを新しいキャッシュに復元できます。バックアップは、キャッシュ内の全データとキャッシュのメタデータで構成されます。すべてのバックアップは、耐久性のあるストレージを提供する Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) に書き込まれます。新しい Valkey、Redis OSS、または Serverless Memcached キャッシュを作成し、バックアップのデータを挿入することで、いつでもデータを復元できます。ElastiCache では、バックアップを管理するには、AWS Management Console、AWS Command Line Interface(AWS CLI)、および ElastiCache API を使用します。
キャッシュを削除する予定であり、データを保持することが重要な場合は、万一に備えることができます。そのためには、まず手動バックアップを作成し、そのステータスが [利用可能] であることを確認してから、キャッシュを削除します。これにより、バックアップが失敗した場合でも、キャッシュデータは引き続き使用できます。前述のベストプラクティスに従って、バックアップの作成を再試行できます。
トピック
バックアップの制約
バックアップを計画または作成するときは、以下の制約事項を考慮してください。
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バックアップと復元は、Valkey、Redis OSS、または Serverless Memcached で実行されているキャッシュでのみサポートされます。
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Valkey または Redis OSS (クラスターモードが無効) クラスターでは、バックアップと復元は
cache.t1.micro
ノードではサポートされません。他のキャッシュノードタイプはすべてサポートされます。 -
Valkey または Redis OSS (クラスターモードが有効) クラスターでは、バックアップと復元はすべてのノードタイプでサポートされます。
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連続する 24 時間で、サーバーレスキャッシュあたり 24 個までの手動バックアップを作成できます。Valkey および Redis OSS の独自設計型クラスターでは、クラスター内のノードあたり 20 個の手動バックアップを作成できます。
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Valkey または Redis OSS (クラスターモードが有効) は、クラスターレベル (API または CLI ではレプリケーショングループレベル) でのバックアップの作成のみをサポートします。Valkey または Redis OSS (クラスターモードが有効) は、シャードレベル (API または CLI ではノードグループレベル) でのバックアップの作成をサポートしていません。
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バックアッププロセス中は、サーバーレスキャッシュで他の API または CLI オペレーションを実行できません。バックアップ中に、独自設計型クラスターで API または CLI オペレーションを実行できます。
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データ階層化で Valkey または Redis OSS キャッシュを使用している場合、バックアップを Amazon S3 にエクスポートすることはできません。
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r6gd ノードタイプを使用するクラスターのバックアップは、r6gd ノードタイプを使用するクラスターにのみ復元できます。
独自設計型クラスターのバックアップがパフォーマンスに与える影響
サーバーレスキャッシュのバックアップはアプリケーションに対して透過的であり、パフォーマンスには影響しません。ただし、独自設計型クラスターのバックアップを作成する場合、使用可能な予約メモリによっては、パフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。独自設計型クラスターのバックアップは ElastiCache (Memcached) では利用できませんが、ElastiCache (Redis OSS) では利用できます。
以下に示しているのは、独自設計型クラスターのバックアップパフォーマンスを向上させるためのガイドラインです。
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reserved-memory-percent
パラメータを設定する – 過剰なページングを軽減するために、reserved-memory-percent パラメータを設定することをお勧めします。このパラメータは、Valkey および Redis OSS がノードの使用可能なメモリをすべて消費することを防止し、ページング容量を削減するのに役立ちます。また、大容量のノードを使用するだけでパフォーマンスが向上する場合があります。reserved-memory と reserved-memory-percent パラメータの詳細については、「Valkey および Redis OSS の予約済みメモリを管理する」を参照してください。 -
リードレプリカからバックアップを作成する – 複数のノードを含むノードグループで Valkey または Redis OSS を実行している場合、プライマリノードまたはいずれかのリードレプリカからバックアップを作成できます。BGSAVE の実行時に必要なシステムリソースのために、いずれかのリードレプリカからバックアップを作成することをお勧めします。レプリカからバックアップが作成されている間、プライマリノードは BGSAVE リソースの要件の影響を受けません。プライマリノードは、速度を落とすことなくリクエストを処理し続けることができます。
これを行うには、手動バックアップの作成 を参照し、[バックアップの作成] ウィンドウの [クラスター名] フィールドで、デフォルトのプライマリノードではなくレプリカを選択します。
レプリケーショングループを削除し、最終バックアップをリクエストした場合、ElastiCache は常にプライマリノードからバックアップを作成します。これにより、レプリケーショングループが削除される前に、最新の Valkey または Redis OSS データがキャプチャされます。