Amazon EFS で伸縮自在なファイルシステムを保存する - Amazon EKS

Amazon EFS で伸縮自在なファイルシステムを保存する

Amazon Elastic File System (Amazon EFS) は、サーバーレスで伸縮自在なファイルストレージを提供するため、ストレージ容量およびパフォーマンスのプロビジョニングや管理を行うことなくファイルデータを共有できます。Amazon EFS Container Storage Interface (CSI) ドライバーは、AWS で動作する Kubernetes クラスターが Amazon EFS ファイルシステムのライフサイクルを管理できるようにする CSI インターフェイスを提供します。このトピックでは、Amazon EFS CSI ドライバーを Amazon EKS クラスターにデプロイする方法を示します。

考慮事項

  • Amazon EFS CSI ドライバーは、Windows ベースのコンテナイメージと互換性がありません。

  • Fargate ノードでは永続ボリュームのために動的プロビジョニングを使用できませんが、静的プロビジョニングは使用できます。

  • 動的プロビジョニングには、1.2 以降のドライバーが必要です。サポートされている Amazon EKS クラスターのバージョンのドライバーのバージョン 1.1 を使用して、永続ボリュームのために静的プロビジョニングを使用できます (EKS の Kubernetes バージョンライフサイクルを理解する を参照)。

  • このドライバーのバージョン 1.3.2 以降では、Amazon EC2 Graviton ベースのインスタンスを含む Arm64 アーキテクチャがサポートされています。

  • バージョン 1.4.2 以降のドライバーでは、ファイルシステムのマウントに FIPS を使用できます。

  • Amazon EFS のリソースクォータに注意してください。例えば、Amazon EFS ファイルシステムごとに作成できるアクセスポイントのクォータは 1,000 です。詳細については、「変更できない Amazon EFS リソースクォータ」を参照してください。

  • バージョン 2.0.0 以降、このドライバーは TLS 接続に stunnel から efs-proxy を使用するように切り替えました。efs-proxy を使用すると、実行中のノードのコア数に 1 を足した数のスレッドが開きます。

前提条件

  • クラスターの既存の AWS Identity and Access Management (IAM) OpenID Connect (OIDC) プロバイダー。既に存在しているかどうかを確認する、または作成するには「クラスターの IAM OIDC プロバイダーを作成する」を参照してください。

  • ご使用のデバイスまたは AWS CloudShell で、バージョン 2.12.3 以降、または AWS コマンドラインインターフェイス (AWS CLI) のバージョン 1.27.160 以降がインストールおよび設定されていること。現在のバージョンを確認するには、「aws --version | cut -d / -f2 | cut -d ' ' -f1」を参照してください。macOS の yumapt-get、または Homebrew などのパッケージマネージャーは、AWS CLI の最新バージョンより数バージョン遅れることがあります。最新バージョンをインストールするには、「AWS コマンドラインインターフェイスユーザーガイド」の「インストール」および「aws configure を使用したクイック設定」を参照してください。AWS CloudShell にインストールされている AWS CLI バージョンも最新バージョンより数バージョン遅れることがあります。更新するには、「AWS CloudShell ユーザーガイド」の「ホームディレクトリへの AWS CLI のインストール」を参照してください。

  • デバイスまたは AWS CloudShell に、kubectl コマンドラインツールがインストールされていること。バージョンは、ご使用のクラスターの Kubernetes バージョンと同じか、1 つ前のマイナーバージョン以前、あるいはそれより新しいバージョンが使用できます。例えば、クラスターのバージョンが 1.29 である場合、kubectl のバージョン 1.281.29、または 1.30 が使用できます。kubectl をインストールまたはアップグレードする方法については、「kubectl と eksctl のセットアップ」を参照してください。

ステップ 1: IAM ロールを作成する

Amazon EFS CSI ドライバーには、ファイルシステムと対話するための IAM アクセス許可が必要です。IAM ロールを作成して、必要な AWS 管理ポリシーをアタッチします。この手順を実装するには、次のいずれかのツールを使用できます。

注記

この手順には、ドライバーを Amazon EKS アドオンとして使用するための特定のステップが書かれています。セルフマネージド型インストールについての詳細は、GitHub の「ドライバー権限の設定」を参照してください。

eksctl

次のコマンドを実行して、eksctl を使用して IAM ロールを作成します。my-cluster をクラスターの名前に置き換え、AmazonEKS_EFS_CSI_DriverRole をロールの名前に置き換えます。

export cluster_name=my-cluster export role_name=AmazonEKS_EFS_CSI_DriverRole eksctl create iamserviceaccount \ --name efs-csi-controller-sa \ --namespace kube-system \ --cluster $cluster_name \ --role-name $role_name \ --role-only \ --attach-policy-arn arn:aws:iam::aws:policy/service-role/AmazonEFSCSIDriverPolicy \ --approve TRUST_POLICY=$(aws iam get-role --role-name $role_name --query 'Role.AssumeRolePolicyDocument' | \ sed -e 's/efs-csi-controller-sa/efs-csi-*/' -e 's/StringEquals/StringLike/') aws iam update-assume-role-policy --role-name $role_name --policy-document "$TRUST_POLICY"

AWS Management Console

次のコマンドを実行して、AWS Management Console を使用して IAM ロールを作成します。

  1. IAM コンソール (https://console.aws.amazon.com/iam/) を開きます。

  2. 左のナビゲーションペインで、[ロール] を選択します。

  3. [ロール] ページで、[ロールの作成] を選択します。

  4. [信頼されたエンティティを選択] ページで、以下の操作を実行します。

    1. [信頼されたエンティティの種類] セクションで、[ウェブ アイデンティティ] を選択します。

    2. [アイデンティティプロバイダー] で、(Amazon EKS の [概要] に示されているように) クラスターに [OpenID Connect プロバイダーの URL] を選択します。

    3. [対象者] で [sts.amazonaws.com] を選択します。

    4. [Next] を選択します。

  5. [アクセス許可を追加] ページで、以下を実行します。

    1. [Filter policies] (ポリシーをフィルタリング) ボックスに AmazonEFSCSIDriverPolicy と入力します。

    2. 検索結果で返される AmazonEFSCSIDriverPolicy の左にあるチェックボックスを選択します。

    3. [Next] を選択します。

  6. [名前を付けて、レビューし、作成する] ページで、以下の操作を実行します。

    1. [ロール名] に、AmazonEKS_EFS_CSI_DriverRole などのロールの一意の名前を入力します。

    2. [タグの追加 (オプション)] で、タグをキーバリューのペアとして添付して、メタデータをロールに追加します。IAM でのタグの使用に関する詳細については、『IAM ユーザーガイド』の「IAM リソースにタグを付ける」を参照してください。

    3. [ロールの作成] を選択します。

  7. ロールが作成されたら、コンソールでロールを選択して編集用に開きます。

  8. [信頼関係] タブを選択し、続いて [信頼ポリシーの編集] を選択します。

  9. 次の行と似ている行を探してます。

    "oidc.eks.region-code.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE:aud": "sts.amazonaws.com"

    前の行の上に、次の行を追加します。region-code を、クラスターのある AWS リージョンに置き換えます。EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE をクラスターの OIDC プロバイダー ID に置き換えます。

    "oidc.eks.region-code.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE:sub": "system:serviceaccount:kube-system:efs-csi-*",
  10. Condition オペレーターを "StringEquals" から "StringLike" に修正します。

  11. [ポリシーの更新] を選択して終了します。

AWS CLI

次のコマンドを実行して、AWS CLI を使用して IAM ロールを作成します。

  1. クラスターの OIDC プロバイダーの URL を表示します。my-cluster の部分は、自分のクラスター名に置き換えます。コマンドの出力が None の場合は、「前提条件」を確認してください。

    aws eks describe-cluster --name my-cluster --query "cluster.identity.oidc.issuer" --output text

    出力例は次のとおりです。

    https://oidc.eks.region-code.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE
  2. IAM ロールを作成して AssumeRoleWithWebIdentity アクションを付与します。

    1. 次の内容を aws-efs-csi-driver-trust-policy.json`` という名前のファイルにコピーします。111122223333 は、ご自分のアカウント ID に置き換えます。EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE および region-code を、前のステップで返された値にそれぞれ置き換えます。クラスターが AWS GovCloud (米国東部) または AWS GovCloud (米国西部) の AWS リージョンにある場合は、 arn:aws: arn:aws-us-gov: に置き換えます。

      { "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Principal": { "Federated": "arn:aws:iam::111122223333:oidc-provider/oidc.eks.region-code.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE" }, "Action": "sts:AssumeRoleWithWebIdentity", "Condition": { "StringLike": { "oidc.eks.region-code.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE:sub": "system:serviceaccount:kube-system:efs-csi-*", "oidc.eks.region-code.amazonaws.com/id/EXAMPLED539D4633E53DE1B71EXAMPLE:aud": "sts.amazonaws.com" } } } ] }
    2. ロールを作成します。AmazonEKS_EFS_CSI_DriverRole を別の名前に変更できますが、変更する場合は、後の手順でも変更してください。

      aws iam create-role \ --role-name AmazonEKS_EFS_CSI_DriverRole \ --assume-role-policy-document file://"aws-efs-csi-driver-trust-policy.json"
  3. 次のマンドを実行して、必要な AWS マネージドポリシーをロールに添付します。クラスターが AWS GovCloud (米国東部) または AWS GovCloud (米国西部) の AWS リージョンにある場合は、 arn:aws: arn:aws-us-gov: に置き換えます。

    aws iam attach-role-policy \ --policy-arn arn:aws:iam::aws:policy/service-role/AmazonEFSCSIDriverPolicy \ --role-name AmazonEKS_EFS_CSI_DriverRole

ステップ 2: Amazon EFS CSI ドライバーを取得する

Amazon EFS CSI ドライバーは Amazon EKS アドオンを使用してインストールすることをお勧めします。Amazon EKS アドオンをクラスターに追加するには、「Amazon EKS アドオンを作成する」を参照してください。アドオンの詳細については、「Amazon EKS アドオン」を参照してください。Amazon EKS アドオンを使用できない場合は、その理由に関する問題をコンテナロードマップ GitHub リポジトリに送信することをお勧めします。

または、Amazon EFS CSI ドライバーのセルフマネージド型インストールが必要な場合は、GitHub の「インストール」を参照してください。

ステップ 3:Amazon EFS ファイルシステムを作成する

注記

AWS Fargate ではこのステップは必要ありません。Fargate 上で実行される Pod は、ドライバーの手動インストールステップなしで、Amazon EFS ファイルシステムを自動的にマウントします。

Amazon EFS ファイルシステムを作成するには、GitHub の「Amazon EKS 用の Amazon EFS ファイルシステムを作成する」を参照してください。

ステップ 4: サンプルアプリケーションをデプロイする

さまざまなサンプルアプリケーションをデプロイし、必要に応じて変更できます。詳細については、GitHub の「 Examples」を参照してください。